China News Letter

2018年1~9月の不動産開発投資と販売実績

中国の国家統計局は10月19日、不動産開発を行う国内のすべての企業を対象に集計した今年第1四半期~第3四半期における不動産開発の投資実績と販売実績を発表した。その概要は以下のとおり。

1. 不動産開発の投資額

不動産開発向けの今年第1四半期~第3四半期の投資額は、表1に示すとおり、88,665億元(約146兆2,973億円) にのぼり、前年同期と比べて名目伸び率が9.9%となっている。うち、住宅投資は前年同期比14.0%増加の62,806億元(約103兆6,299億円) に達しており、不動産開発の投資額の70.8%を占める。

※1元当たり16.5円で換算





不動産開発投資額を地区別にみると、表2に示すように、東部地区(北京、天津、河北、上海、江蘇、浙江、福建、山東、広東、海南の10省・特別市)、中部地区(山西、安徽、江西、河南、湖北、湖南の6省)、西部地区(内モンゴル、広西、重慶、四川、貴州、雲南、チベット、陝西、甘粛、青海、寧夏、新疆の12自治区・省・特別市)、東北地区(遼寧、吉林、黒龍江の3省)の割合は、それぞれ53.7%(住宅開発の投資額では53.6%)、21.0%(同22.0%)、21.1%(同20.0%)、4.2%(同4.3%)となっており、4地区とも前年同期と比べて増加している。

2. 不動産開発企業による着工面積と完工面積

表3に示すとおり、不動産企業による今年第1四半期~第3四半期の建築着工面積は、767,218万m2にのぼり、前年同期比3.9%増加している。うち、住宅着工は前年同期比4.9%増加の530,251万m2に達しており、着工面積全体の69.1%を占める。

建築着工面積のうち、新規着工は前年同期比16.4%増加の152,583万m2となった。うち、住宅の新規着工は112,411万m2で、前年同期と比べて19.4%へと大幅増加している。

建築完工面積は51,132万m2にのぼり、前年同期比11.4%へと大幅に減少している。うち住宅の完工面積は36,166万m2で、前年同期と比べて12.3%減少している。

3. 販売向け建築物の販売実績

今年第1四半期~第3四半期における販売向け建築物の販売実績は、119,313万m2となり、前年同期比2.9%増加している。住宅、オフィスビル、商業用ビルの販売面積は、それぞれ3.3%増、9.3%減、1.1%減となっている(表4)。

また、販売面積を地区別にみると、表5に示すように、前年同期比からみると、東部、東北は減少、中部、西部は増加している。



なお、2018年9月末時点の未成約の販売向け建築物の面積は、53,191万m2で8月末より682m2少ない。販売待ちの住宅(26,010万m2)、オフィスビル(3,545万m2)、商業用ビルの面積(14,021万m2)は、前月末と比べてそれぞれ437万m2、26万m2、172万m2の減少となっている(表6)。