China News Letter

中国2018年不動産開発投資と販売実績

中国の国家統計局は1月21日、不動産開発を行う国内のすべての企業を対象に集計した「2018年不動産開発の投資実績と販売実績」を発表した。発表内容の概要は以下のとおり。

(1)不動産開発の投資額

不動産開発向けの2018年の投資額は、表1に示すとおり、120,264億元(1元当たり17円で換算すれば約204兆4,488億円)にのぼり、前年同期と比べて名目伸び率は9.5%となっている。うち、住宅投資は前年同期比13.4%増加の85,192億元(約144兆8,264億円)に達しており、不動産開発の投資額の70.8%を占める。


不動産開発投資額を地区別にみると、表2に示すように、東部地区(北京、天津、河北、上海、江蘇、浙江、福建、山東、広東、海南の10省・特別市)、中部地区(山西、安徽、江西、河南、湖北、湖南の6省)、西部地区(内モンゴル、広西、重慶、四川、貴州、雲南、チベット、陝西、甘粛、青海、寧夏、新疆の12自治区・省・特別市)、東北地区(遼寧、吉林、黒龍江の3省)の割合は、それぞれ53.5%(住宅開発の投資額では53.2%)、20.9%(同22.1%)、21.6%(同20.7%)、3.9%(同4.0%)となっており、いずれの地区とも前年同期と比べて増加している。

(2)不動産開発企業による着工面積と完工面積

表3に示すとおり、不動産企業による2018年の建築着工面積は822,300万m2にのぼり、前年同期比5.2%増加している。うち、住宅着工は前年と比べて6.3%増加の396,987万m2に達しており、着工面積全体の69.3%を占める。

建築着工面積のうち、新規着工は前年比17.2%増加の209,342万m2となった。うち、住宅の新規着工は153,353万m2で、前年と比べて19.7%増加している。

建築完工面積は93,550万m2にのぼり、前年比7.8%減少している。うち住宅の完工面積は66,016万m2で、前年と比べて7.8%減少している。

(3)販売向け建築物の販売実績

販売向け建築物の2018年の販売実績は、171,654万m2となり、前年比1.3%増加している。住宅の販売面積は、2.2%増加したが、オフィスビル、商業用ビルの販売面積は、それぞれ8.3%、6.8%減少した(表4)。

また、販売面積の前年比を地区別にみると、表5に示すように、東部、東北の2地区は減少しているが、中部、西部の2地区は増加となっている。

なお、2018年末時点の未成約の販売向け建築物の面積は、52,414万m2で11月末と比べて214万m2少ない。販売待ちの住宅(25,091万m2)、オフィスビル(3,649万m2)、商業用ビルの面積(13,793万m2)は、11月末と比べてそれぞれ393万m2減、93m2万増、166万m2減となっている(表6)。